イタリア豆知識

スラングはコミュニケーションツール?
2021.03.30

アメリカ映画でよく耳にするスラング、イタリアも同様で、スラングを知らないとイタリア語は理解できないと言っても過言でありません。特に若者の会話にはこれでもかという程登場しますし、普段は上品(そう)なエグゼクティブ達も、怒りをぶちまける時にはびっくりするようなスラングを連発します。(スラングを全く使わないイタリア人に出会うと、それだけで500ポイントアップです。10年間で2人ほどしか知りませんけど。)
イタリア語では「parolacce パロラッチェ」といい、その80~90%はいわゆる下ネタ単語です。ライトなものから耳を覆いたくなるようなコアなものまで多種多様で、それだけで一つの言語を成すのではないかと思える程の充実ぶりです。
もちろん使わないのが一番、もとい!使ってはいけないものなのですが、時に我々外国人にとって、イタリア人とのコミュニケーションツールとして強い味方になることがあります。相手を見て正しく使えば(?)「あいつはオープンでシャレの解る奴だ」と距離がグッと近くなったりします。

ここで、少しお下品なエピソードをご紹介しましょう。
最初にイタリア語の名詞には、男性と女性、単数と複数があることを前置きしておきます。
さて、イタリアに渡って数ヶ月、同僚たちともすっかり打ち解けた頃「ほんとあいつはrompicoglione !」と、覚えたてのパロラッチェを使ってその場を沸かせ気をよくしていた私。 ちなみにrompicoglioneとは「潰れた金○○ = 嫌な奴、ムカつく奴」という意味。 すると、真面目な女史Valentinaが静かに私の傍にやってきて、
「レイコ、ひとつ言っていい?金○○は必ず2つあるものだから、単数ではなく複数よ。だからrompicoglione ではなくrompicoglioniが正しいわ。」と優しく指導してくれました。
イタリアではスラングの間違いも正してくれて、絆も深まり一石二鳥です。

残念ながらWebではここまでが限界(笑)、この先はレッスンで...。